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精巣の病気

  1. 精巣捻転
  2. 精巣上体炎
  3. 精巣炎
  4. 精巣腫瘍
  5. 精液瘤

1.精巣捻転

精巣につながる精索(せいさく)がねじれてしまい、精巣への血流が途絶することで起こります。思春期前後の青少年に発症することが多く、寝ている時に発症することが多いのも特徴です。激しい陰嚢部痛で始まり、次第に陰嚢内容が腫れてきます。陰嚢皮膚の色が黒ずんでくることもあります。吐き気や嘔吐、腹痛を伴うこともあります。発症後6時間以内に治療するのが原則です。長時間血流がないと精巣は壊死(えし)してしまいますので、発症後早期の診断、治療が必要です。診断は超音波検査で精巣への血流が低下していることを確認します。診断後はすみやかに手術可能な病院へご紹介いたします。

2.精巣上体炎(副睾丸炎)

精巣の横にある精巣上体(副睾丸)に炎症が起こり腫れる病気です。成人の場合、尿道や前立腺の細菌感染が精管経由で伝わり精巣上体まで及んだ時に発症します。痛みと発熱を伴い、精巣の横に硬いシコリを触れます。治療は抗菌薬の投与を感染が完全に治るまで行う必要があります。症状に乏しく精巣上体に痛みのないシコリを触れる時は結核性の場合もあります。陰嚢内の痛みのないシコリは精巣の癌の場合もありますので、陰嚢内のシコリが気になる場合は一度受診をご検討ください。

また、小児でも精巣上体炎になることがあります。①の精巣捻転との区別が非常に重要となりますので、気になる場合はやはり受診をご検討ください。

3.精巣炎

流行性耳下腺炎(いわゆる、おたふくかぜ)に伴い起こるものが代表的です。耳下腺炎発症の3~5日目に痛みを伴い精巣が腫れてきます。精子形成障害の原因となることがあります。

4.精巣腫瘍

精巣の細胞から発生する腫瘍を精巣腫瘍と呼びます。90%以上が悪性といわれています。精巣腫瘍の発生率は、人口10万人当たり1~2人と比較的まれで、発症年齢は乳幼児期と20~30歳代にかけて2つのピークがあり、40歳未満の罹患が全体の約3分の2を占めます。男性の全腫瘍の1%程度ですが、15~35歳の男性においては最も多い悪性腫瘍です。無痛性の場合が多く、病気の部位が陰部のため、恥ずかしさから受診が遅れて病気が進行することがあります。恥ずかしがらないで早めに受診することが大切です。

診断は主に触診、腫瘍マーカー採血、超音波検査で行いますが、精巣腫瘍の場合すべての症例で手術による摘出を行い組織型の確認をすることが必要になりますので、診断後は手術可能な病院へご紹介させていただきます。

5.精液瘤

成人男性に発症し、精巣や精巣上体の周囲に精液の入った袋状の腫瘤ができる病気です。大きくなると陰嚢水腫(陰嚢に水がたまる病気)と区別が難しい事もあります。

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